Webマーケティングはリモートワークができることや手に職がつくことなどから、未経験からの転職希望者も増えています。しかし以下のように疑問を感じている人もいるでしょう。
Webマーケティング未経験からの転職は難しいってほんと?
未経験からWebマーケティング業界へ転職を成功させる方法はある?
Webマーケティング未経験からの転職は難しい面もありますが、不可能ではありません。正しい方法を知って行動することで、未経験からでもWebマーケティング業界への転職は可能です。
この記事でわかること
- Webマーケティング未経験からの転職が難しい理由
- 未経験から転職を成功させる方法
目次
Webマーケティング未経験からの転職が難しい理由5つ
Webマーケティング未経験からの転職が難しい理由は、おもに以下の5つがあげられます。
- 専門的なスキルが必要
- 経験や実績を重視される
- 実績づくりが難しい
- Webマーケティングの教育体制が整っていない企業が多い
- 未経験者向け求人の競争率が高い
それぞれ解説します。
専門的なスキルが必要
Webマーケティングでは、おもに以下のような専門的なスキルを使って集客や売上アップを目指して業務を進めます。
- SEOスキル:Webサイトの記事を検索上位に表示させる
- Web広告運用スキル:インターネット上に表示させる広告を運用する
- SNS運用スキル:TwitterやInstagramなどのSNSを運用する
- アクセス解析スキル:マーケティングに必要なデータを分析・改善する
まったくの未経験者がWebマーケティングに必要なスキルを身につけて、即戦力となるには時間がかかります。雇用する企業側も経験者を採用したほうが即戦力として活躍してくれる可能性があるため、未経験者の採用には消極的です。
経験や実績を重視される
Webマーケティングは経験や実績を重視する職業です。そのため、具体的な経験や実績を証明できなければ転職は難しいでしょう。仮に「Webマーケティングを学んだ」と口頭で採用担当者に伝えたとしても、学んだ知識を実践で活かせる証明にはなりません。
未経験からWebマーケティング業界に転職したい場合、以下のような実績をつくれると良いでしょう。
- ブログを運営し閲覧数を伸ばす
- SNSを運用しフォロワー数を増やす
- 副業としてWebマーケティング案件を受注する
採用担当者は、実際の現場で活かせる力があるかどうかを重視します。即戦力となる人材であることを証明するためにも、目に見える成果が必要です。
実績づくりに時間がかかる
Webマーケティングは経験と実績を重視されますが、Webマーケティング未経験者が実績をつくるには時間がかかります。実績をつくるためには、ある程度のWebマーケティングの知識とスキルも必要です。
またWebマーケティングには明確な正解がないため、成果がでるまで時間がかかる面もあります。とくに本業がある人や主婦は、Webマーケティングの勉強に加えて実績をつくる時間を捻出するのも難しく感じるでしょう。
さらに独学でWebマーケティングを学ぶ場合は必要なスキルや知識を習得し実績をつくるまでに時間がかかるため、転職活動を始めるまで最低でも1年は見積もっておく必要があります。
Webマーケティングの教育体制が整っていない企業が多い
未経験からWebマーケティング業界への転職が難しい理由には、Webマーケティングの教育体制が整っていない企業が多いこともあげられます。
下記は企業のデジタルマーケティングを支援している株式会社シンクロが、経営者やマーケティング責任者、マネージャーを対象に行ったマーケティング組織・人材育成に関する調査結果内のグラフです。
(引用元:株式会社シンクロ公式サイト)
上記グラフによると経営者やマーケティング責任者、マネージャーの90%以上が、マーケティング教育を担える人材は「足りていない」「やや足りていない」と回答しています。Webマーケティングを教育する余裕がない企業にとって、まったく知識や経験がない未経験者の採用はできない状況です。
未経験者向け求人の競争率が高い
Webマーケティング未経験者向けの求人もありますが、求人数は少ないのが現状です。未経験者向けの求人でも「在宅勤務ができる」「収入を得やすい」などの理由から、Webマーケター経験者も次々と求人に応募するため競争率はあがります。
また未経験でもWebマーケティングスクールを受講した人は、実践で使えるスキルや知識を身につけている人も多く、まったくの未経験者が採用されるのは難しいでしょう。
Webマーケティング未経験者は転職してからも厳しい
完全未経験からWebマーケティング業界に転職できたとしても、以下のように厳しいのが現状です。
- 営業職に配属される
- Webマーケティングの専門用語が難しい
- Webマーケティング施策のアイデアが浮かばない
それぞれ解説します。
営業職に配属される
Webマーケティング職を希望していても、営業として働かなければいけないケースもあります。Webマーケティング業界の知識がない人は、細かく職種を選ばずWebマーケティング全般の求人を探してしまいがちです。
「未経験者OK」「Webマーケティング全般の業務」と記載された求人のなかには、営業職の求人もあります。「最初は営業職でも、そのうち部署異動できるだろう」と考えるかもしれませんが、会社が希望を受け入れてくれるとは限りません。
場合によっては数年単位で、Webマーケティング職への異動の辞令を待つことにもなるでしょう。
Webマーケティングの専門用語が難しい
Webマーケティングの専門用語は英語を略したものや横文字の用語が多く、未経験者は難しく感じてしまうでしょう。
Webマーケティングの専門用語には、以下のようなものがあります。
- PV:Webサイトのページが開かれた回数
- CTR:Web広告のクリック率
- KGI:最終目標
- コンバージョン:Web上で達成された成果
- オウンドメディア:自社で保有するメディア など
転職後に「難しい用語が多すぎてミーティングの内容がまったく理解できなかった」と悩むこともあるでしょう。Webマーケティングの専門用語を理解できなければ、業務を進められません。
Webマーケティング施策のアイデアが浮かばない
経験や知識のない未経験者はWebマーケティング施策の改善を求められても、状況を改善できるようなアイデアが浮かばない場合もあります。
たとえば運用しているWebサイトのアクセス数が少なくなってきた場合、アクセス数を増やさなければいけません。しかしどのような方法でアクセス数を増やしていけば良いのか思い浮かばないと、状況は悪くなるばかりで成果をあげることもできないでしょう。
Webマーケティングの現場では、成果をあげるためにWebマーケティングの流れやユーザーの分析方法などの知識やスキルを活かして積極的に施策を提案することも求められます。
Webマーケティング未経験の20代や30代以上の転職難易度
Webマーケティング未経験からの転職難易度を年齢別に見ると、20代→30代→40代以上の順に高くなります。
年齢 | 転職難易度 |
20代 | ◎(転職のチャンスはとても多い) |
30代 | ○(正しく行動すれば転職のチャンスは多い) |
40代以上 | △(正しく行動すれば転職のチャンスはある) |
年齢が若い人のほうが未経験からの転職に有利な状況は、Webマーケティング業界に限ったことではありません。
とはいえWebマーケティング業界は、経験や実績をもとにWebマーケターの能力を判断する業界です。Webマーケティングのスキルや知識を身につけていれば、年齢にかかわらず転職できる可能性は高くなります。
Webマーケティング未経験から転職を成功させる方法
Webマーケティング未経験から転職を成功させる方法は、以下のとおりです。
- Webマーケティングのスキルや知識を身につける
- 実際にブログ運営やSNS運用をする
- 転職エージェントに登録する
それぞれ解説します。
【1】Webマーケティングのスキルや知識を身につける
まずはWebマーケティングのスキルや知識を身につけましょう。未経験者向けのWebマーケティング求人でも、ある程度のスキルや知識がある人のほうが採用されやすいからです。
Webマーケティングのスキルや知識を身につけるには、以下のような方法があります。
- 独学する
- Webマーケティングスクールを受講する
下表にそれぞれの勉強方法やメリット、デメリットを簡単にまとめました。
項目 | 独学 | Webマーケティングスクール |
勉強方法 | 書籍やYouTubeの動画など | 動画学習や現役Webマーケターから直接指導を受けられる |
メリット | 低コストで学べる | 実践的なスキルが身につく |
デメリット | スキルや知識を習得するまで時間がかかる | 独学に比べて費用がかかる |
独学はすべてひとりで学ぶため、Webマーケティングに必要なスキルや知識を身につけるまでに時間がかかるでしょう。また分からないことも自分で解決しなければいけないため、挫折しやすい面もあります。しかし低コストで、隙間時間にも手軽に学べる点はメリットです。
独学の方法は以下の記事でも詳しく解説しています。
関連記事:Webマーケターになるための独学方法とは?勉強に役立つ講座や本を紹介
Webマーケティングスクールは独学よりも費用はかかりますが、分からないことを講師に聞けたり、ほかの受講生と交流しながら学習できたりする場合があります。
また実際にクライアントワークを経験できるカリキュラムを設定しているスクールもあるため、転職活動の際に採用担当者へアピールしやすくなるでしょう。
関連記事:Webマーケターのなり方とは?未経験から転職する方法や必要なスキルを解説
【2】実際にブログ運営やSNS運用をする
Webマーケティングのスキルや知識を身につけたら、実務経験をつみましょう。ブログ運営やSNS運用は個人で手軽に始められます。
ブログ運営をする場合は、WordPressを使用すると良いでしょう。WordPressとは世界中で使われているブログプラットフォームのことです。WordPressは無料で使えるため、ドメイン代やサーバー代のみでブログを始めることもできます。またSNSは無料でアカウント作成が可能です。
転職の際にアピールできるよう、以下のようにブログ運営やSNS運用の経験をつみましょう。
- Webサイトの記事を検索エンジンの上位に表示させる
- Webサイトのアクセス数を増やす
- SNSのフォロワー数を1000人以上にする
成果がでるまで時間はかかりますが、実行や改善を繰り返し毎日コツコツと努力することが大切です。
【3】転職エージェントに登録する
Webマーケティングのスキルや知識、実務経験をつんだら転職エージェントに登録してみましょう。転職エージェントとは求人動向や転職情報に詳しいキャリアアドバイザーが、求職者の転職活動をサポートしてくれるサービスです。
Webマーケティングの求人が豊富な転職エージェントは以下のとおりです。
- リクルートエージェント :国内最大手の転職エージェント
- doda:約10万件の求人を掲載
- マスメディアン :マーケティング・クリエイティブ職種に特化
転職エージェントは応募書類の添削や面接練習などのサービスがあるため、未経験からでもWebマーケティング業界へ転職しやすいでしょう。
Webマーケティング未経験の転職は難しいが不可能ではない
Webマーケティングは経験や実績を重視されるため、まったく未経験からの転職は難しい面があります。しかし未経験だからといっても、Webマーケティング業界への転職が不可能というわけではありません。
以下のWebマーケティング未経験から転職を成功させる方法のとおりに行動すると、未経験者も転職できる可能性は十分にあります。
- Webマーケティングのスキルや知識を身につける
- 実際にブログ運営やSNS運用をする
- 転職エージェントに登録する
未経験者もWebマーケティング業界へ転職し、Webマーケターとして活躍しましょう。